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第四回 錦鯉の産卵法(前編)
     (2003年4月16日発行記事)


はじめての方には、はじめまして。そうでない方には、御無沙汰しております。水槽錦鯉かにかにです。今回は、錦鯉の産卵法について、お話しいたします。

ご自宅の鯉で、一度は仔取りをしてみたいという方が、実は結構おられるのではないでしょうか? 通常、錦鯉は、水がぬるむ4月から6月末頃までの期間に卵を産みますが、もし、あなたが、今年はじめて産卵に挑戦しようというのであれば、まとまった休みがとれるゴールデンウィークを利用するのが適当です。

産卵に挑戦するのに、最低限、必要な物は、@錦鯉が産卵するまでの間、彼らを他の鯉から隔離して飼育するための容器。A卵を産み付けさせるための人口水草。B卵に常に新鮮な空気を供給するためのエアレーション器具一式の3点です。

@については、大きなたらいや、子供用のプールなどを利用するとよいでしょう。その寸法は、親にする錦鯉の大きさにあわせて変えますが、水中で鯉が自由に動き回ることができるよう、少なくとも、体長以上の長さを持つ容器が必要です。

Bについては、観賞魚店であれば、どこでも扱っているはずですので、エアポンプ、エアチューブ、エアストーンの、あわせて一式を入手してください。

@とBは、どちらも簡単に用意することができると思います。けれども、手配に若干の手間暇がかかるのがAです。プロの養殖業者であれば、通常、錦鯉や金魚を産卵させる際には、製品化されている専用の人口水草を使用しますが、素人には、最初からそこまでは必要ないでしょう。まず一度、産卵に挑戦をしてみて、そのうえでまた来年も仔取りをしてみたいと思ったならば、そのときに購入すればよいと思います。今年については、とりあえずの代替品として、荷造り等によく使われる、ポリプロピレン製のひもを、水草代わりに使ってみましょう。



どこにでもある荷造りひもです。
本当は、白よりも、緑色の方が、
魚は好むようです。

まず、手始めに荷造りひもを、用意した容器の水深+アルファの長さとなるように切ってください。本数は、多ければ多いほど雰囲気が出るのですが、多すぎると鯉が泳ぐスペースがなくなってしまいますので、ご自身の容器の面積にあわせて、適宜調節をいたしましょう。ひもを束ねて、一端を丸めて輪をつくるようにして結び目をつくって一体化させます。基本形は、これで完成です。

このままでも人口水草として使うことはできるのですが、更に一手間加えて、一本一本のひもを、縦に細かく裂いてみましょう。単なるひもよりも、卵の付着率が格段にあがります。もう一手間かける余力があるのであれば、そのひもの束を、沸騰させた湯を入れた鍋につけて、一煮立ちさせてみてください。それぞれのひもが、しんなりとして、より卵が付着しやすくなるはずです。




ここまで細かく裂かなくても問題はありません。
チアガールの持つボンボンに似ています。

以上で、産卵のために必要な3点の品が揃いました。早速、セッティングをいたしましょう。まず、はじめに、@の容器に水を張り、まだ魚の入っていないその容器に、Bのエアポンプを設置し、エアレーションをおこないます。Aのひもの束=人口水草を広げるようにして水中に沈めます。その際、ただ水につけただけでは浮いてしまいますので、何か重りとなるものを、やはりひもで縛り付けてから沈めてください。できれば、自然の石を重りに使うのが理想的です。くれぐれもコンクリートブロックのような、魚にとって有害な成分を水中に放出する物は、使わないでください。卵はもちろん、親魚まで殺してしまいかねません。

十分に塩素が抜けた頃合いになってから、まず雄の錦鯉を放します。雌については、幾日かして、雄鯉が調子を崩していないのを確かめてから、夕方に追加して放しましょう。両者が、十分に成熟した雌雄の錦鯉で、かつ、水温が適温であるならば、翌朝には念願の産卵シーンが見られるはずなのですが、残念ながら、ここで紙数が尽きてしまいました。そのあたりの詳細については、次回詳しくお話いたします。今回は、ひとまず、産卵に必要な用具を揃えるところまでです。

もちろん、次回の記事を待たずに、産卵に挑戦していただいても一向に構わないのですが、一つだけ付け加えますと、鯉にとって、産卵のために移されることになる容器は、狭い環境です。当然、頻繁に跳ねたがることが予想されますので、くれぐれも飛びだしにはお気を付け下さい。蓋として網を張るなどの工夫が必要です。また、エアレーションは、絶対にやめないでください。酸素欠乏から、鯉が死に至る場合があります。というところで、続きは、次回へ持ち越しです。

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